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災害対応の地域研究 5

新しい人間、新しい社会

復興の物語を再創造する

清水 展・木村 周平 編著

A5並製・402頁

ISBN: 9784876988990

発行年月: 2015/12

  • 本体: 4,000円(税別)
  • 在庫あり
 
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プロフィール

清水 展(しみず ひろむ)
京都大学東南アジア研究所教授【はじめに・第1章・おわりに】
研究分野:文化人類学、東南アジア研究
主な著作に、『草の根グローバリゼーション―世界遺産棚田村の文化実践と生活戦略』(京都大学学術出版会、2013)、「応答する人類学」(山下晋司編『公共人類学』東京大学出版会、2014)など。

木村 周平(きむら しゅうへい)
筑波大学人文社会系助教【はじめに・第7章・おわりに】
研究分野:文化人類学、災害研究、科学技術社会論
主な著作に、『災害フィールドワーク論』(古今書院、2014、共編著)、『震災の公共人類学―揺れとともに生きるトルコの人びと』(世界思想社、2013)など。

大矢根 淳(おおやね じゅん)
専修大学人間科学部教授【第2章・第8章】
研究分野:災害社会学、地域社会学、社会調査論
主な著作に、『災害社会学入門』・『復興コミュニティ論入門』(ともに弘文堂、2007、共編著)、『津波被災地の500日―大槌・石巻・釜石にみる暮らし復興への困難な歩み』(早稲田大学出版部、2013、共著)など。

山本 博之(やまもと ひろゆき)
京都大学地域研究統合情報センター准教授【第3章】
研究分野:東南アジア地域研究、災害対応と情報
主な著作に、『脱植民地化とナショナリズム―英領北ボルネオにおける民族形成』(東京大学出版会、2006)、『復興の文化空間学―ビッグデータと人道支援の時代』(災害対応の地域研究1、京都大学学術出版会、2014)、『国際協力と防災―つくる・よりそう・きたえる』(災害対応の地域研究3、京都大学学術出版会、2015、共編著)など。

寺田 匡宏(てらだ まさひろ)
総合地球環境学研究所客員准教授【第4章】
研究分野:歴史学、ナラティブとメタヒストリー、環境と記憶・歴史
おもな著作に、『人は火山に何を見るのか―環境と記憶/歴史』(昭和堂、2015)、『記憶表現論』(昭和堂、2009、共編著)、『歴史・人間・災害』上・下(歴史民俗博物館振興会、2005、共編著)など。

市野澤 潤平(いちのさわ じゅんぺい)
宮城学院女子大学学芸学部准教授【第5章】
研究分野:文化人類学、観光学
主な著作に、「プーケット復興委員会の熱い夏―インド洋津波後のプーケット在住日本人の経験におけるリスクと孤独」(『地域研究』第11巻第2号、2011)、『リスクの人類学―不確実な世界を生きる』(世界思想社、2014、共編著)など。

重川 希志依(しげかわ きしえ)
常葉大学大学院環境防災研究科教授【第6章】
研究分野:都市防災、防災教育
主な著作に、『防災の決め手「災害エスノグラフィー」―阪神・淡路大震災秘められた証言』(NHK出版、2009、共著)、『都市再生のデザイン―快適・安全の空間形成』(有斐閣、2003、分担執筆)など。

大谷 順子(おおたに じゅんこ)
大阪大学大学院人間科学研究科教授、大阪大学副理事(社学連携室)【第9章】
研究分野:地域研究、国際保健人口学、社会政策、被災地の国際比較
主な著作に、Older People in Natural Disasters (Kyoto University Press & Trans Pacific Press, 2010)、『事例研究の革新的方法―阪神大震災被災高齢者の五年と高齢化社会の未来像』(九州大学出版会、2006)、『国際保健政策からみた中国』(九州大学出版会、2007)など。

山下 晋司(やました しんじ)
東京大学名誉教授・帝京平成大学現代ライフ学部教授【第10章】
研究分野:文化人類学、とくに観光や移民など人の移動と文化の生成
主な著作に、『公共人類学』(東京大学出版会、2014、編著)、『観光人類学の挑戦―「新しい地球」の生き方』(講談社、2009)など。

たけしま さよ
漫画家【コラム1】
兵庫県生まれ。阪神・淡路大震災後、神戸YWCA救援センターで活動。
主な著作に、『マンガ・愛ちゃんのボランティア神戸日記』(アース出版局、1995)、『マンガ 愛ちゃんの神戸巡回日記―三度目の冬が来た』(長征社、1997)(ともにhttp://volunteer.netswest.org/で無料公開中)、『マンガ おひとりさまの遠距離介護けもの道』(メディカ出版、2014)など。

鍵屋 一(かぎや はじめ)
跡見学園女子大学観光コミュニティ学部教授【コラム2】
研究分野:地域防災、防災福祉
主な著作に、『“地域防災力”強化宣言―進化する自治体の震災対策』(ぎょうせい、2003)、『図解よくわかる自治体の防災・危機管理のしくみ』(学陽書房、2011)、『福祉施設の事業継続計画(BCP)作成ガイド』(東京都福祉保健財団、2014)など。

内尾 太一(うちお たいち)
麗澤大学外国語学部講師【コラム3】
研究分野:自然災害と人間の安全保障、現代日本の多文化共生
主な著作に、「東日本大震災の公共人類学事始―宮城県三陸地方における被災地支援の現場から」(『文化人類学』第78巻第1号、2013)、“Japanese Filipino Children between the Dichotomy of “Japanese” and “Non-Japanese”: Challenging a Policy Distortion in Tabunka Kyosei,” in J. Ertl et al. (eds.) Reframing Diversity in the Anthropology of Japan (Kanazawa University Center for Cultural Resource Studies, 2015)など。

目次

口絵
「災害対応の地域研究」シリーズの刊行にあたって
凡例

はじめに―災害から新しい人間と社会の想像=創造へ [清水 展・木村周平]
本書のねらい /「復興」を長期で捉える /「創造的」復興へ / 現場の声と小さな物語 / 新しい人間と社会の想像=創造

第一部 紡ぎ出す、読み替える
第1章 先住民アエタの誕生と脱米軍基地の実現―大噴火が生んだ新しい人間、新しい社会 [清水 展]
1 スローワークの人類学から
2 アエタの被災と転生―国民=先住民の誕生
3 新しい人間―文化の意識化と生きる時空間の拡張
4 米軍基地の全面撤退―噴火とナショナリズム
5 フィリピン社会の新たな自画像の模索
6 自然災害が開く創造的復興のアリーナ
第2章 現場で組み上げられる再生のガバナンス―既定復興を乗り越える実践例から [大矢根淳]
1 既定復興とその批判的検討の履歴
2 新しい「復興の物語」に向けて―雲仙・阪神から中越・東日本へ
3 事前復興―減災サイクルと地域防災力の醸成
4 復興の物語を自前で組み上げていくために
第3章 復興の物語を読み替える―スマトラの「標準の復興」に学ぶ [山本博之]
1 災害対応における「余白」―都市再開発と強制排除
2 「既定の復興」―行政による復興事業
3 「標準の復興」―域外者による復興事業
4 「標準の復興」を読み替える
5 創造的復興を豊かにするために―スマトラから学ぶこと
コラム1 居住の権利―住むことは生きること [たけしまさよ]

第二部 忘れる、伝える
第4章 神戸という記憶の〈場〉―公的、集合的、個的記憶の相克とすみわけ [寺田匡宏]
1 記憶・公共性・〈場〉
2 震災“メモリアル博物館”設立の経緯と公の論理
3 個的記憶の心情
4 「メモリアルセンター論争」
5 無名の死者の捏造―被災と復興の演出
6 石として、樹として―震災モニュメント
7 課題と引き継がれるもの
第5章 プーケットにおける原形復旧の一〇年―津波を忘却した楽園観光地 [市野澤潤平]
1 喉元過ぎれば熱さ忘れる?
2 青天の霹靂
3 災害に対する観光地の脆弱性
4 観光業の低迷と焦燥
5 原形復旧型復興
6 記憶の放棄と痕跡の抹消
7 プーケットの視点から考える
コラム2 コミュニティ防災の決め手 [鍵屋 一]
第6章 制度の充実と被災者の主体化―生活再建をめぐるせめぎあいの二〇年 [重川希志依]
1 あらためて生活再建支援を考える
2 阪神・淡路大震災の衝撃―災害エスノグラフィーとの出合い
3 被災者の生活再建とり災証明書
4 普通のルートを通らぬ被災者
5 主体性を持った生活再建と公助のかたち
第7章 トルコ・コジャエリ地震の経験の継承―私の声が聞こえる人はいるか? [木村周平]
1 二〇一四年一〇月二三日
2 「復興」と記憶
3 制度化と忘却のダイナミズムとともに生きる
4 防災住民組織から緊急時のセミプロへ
5 「私の声」から「あなたに」へ

第三部 作り出す、立ち上がる
第8章 小さな浜のレジリエンス―東日本大震災・牡鹿半島小渕浜の経験から [大矢根淳]
1 レジリエンス概念をめぐって
2 牡鹿半島小渕浜「第11班」の底力
3 浜の復興―合併後遺症とArchiAidの試み
4 改正災害対策基本法第八六条の七(在宅被災者対応)
第9章 アートによる創造的復興の企て―保険に支えられた移動/再建 [大谷順子]
1 カンタベリー地震被災地の概況
2 災害保険制度に伴う自助中心主義
3 復興への希望―アート
4 ニュージーランドの事例を読み替える
第10章 復興ツーリズム―震災後の新しい観光スタイル [山下晋司]
1 災害と観光
2 震災後の対応
3 新しい観光スタイルの出現―ボランティア・まなび・絆
4 復興ツーリズム―記憶と忘却の彼方に
5 観光とリスク社会―再帰的ツーリズム
6 公共的課題の解決のために―公共ツーリズム
7 ツーリズムが紡ぎ出す新しい物語
コラム3 被災者と外部者の間から見たボランティアツーリズム [内尾太一]

おわりに―被災とともに [木村周平・清水 展]
コミットしてゆく研究―清水の呼びかけ /「地域」は後からやって来る / 災害対応の協働実践プラットフォーム / 呼びかけ―「あなた」へ / 木村からの応答

「災害対応の地域研究」シリーズの結びにかえて

索引
著者略歴
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