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共在感覚

アフリカの二つの社会における言語的相互行為から

木村 大治

A5上製・326頁

ISBN: 9784876986224

発行年月: 2003/11

  • 本体: 3,800円(税込 4,180円
  • 在庫なし
 
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内容

アフリカの二つの民族集団における長期調査をもとに,言語的相互行為を通じて,人と人とが「共にいる」という感覚の多様性を記載し,その分析枠組みを提示する。そして,相互行為の様式の記述が,現代において進行しつつあるコミュニケーションの大きな変化(インターネット,携帯電話等)の分析に対してどのような意味をもつかを考察する。

書評

『談』no,81
『LIBERTINES』創刊号、122頁、評者:寄藤文平氏

プロフィール

木村大治(きむら だいじ)

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教授、理学博士。
1960年 愛媛県生まれ。
1990年 京都大学大学院理学研究科博士課程修了。
日本学術振興会特別研究員、福井大学教育学部助教授、京都大学大学院人間・環境学研究科助教授を経て、
1998年より現職。

主な著書
『ヒトの自然誌』(分担執筆、田中二郎・掛谷誠編、平凡社、1991年)
『コミュニケーションの自然誌』(分担執筆、谷泰編、新曜社、1997年)
『人間性の起源と進化』(分担執筆、北村光二・西田正規・山極寿一編、昭和堂、2003年)など。

目次

 はじめに   
    叫ぶ男/共在感覚/相互行為とその記述/本書の構成
第Ⅰ部 民族誌的記載
 第1章 ボンガンド   
  ■ イヨンジへの道
   □ 天  寅
   □ ジンルイ
   □ インタラクション・スクール
   □ 加 納 隊
   □ 「標準的なザイールの道」
   □ 村 入 り
   □ セマとイヨンジ
    ダイヤモンド騒動/断定的言明/帰国まで
  ■ 民族誌的事項
   □ 地形と気候
   □ 民族の位置
   □ 村落の空間的構造
   □ 生業活動と日常生活
   □ 社会構造
    リニージ・システム/婚姻と婚資
   □ ボンガンド研究史.
  ■二度目のフィールド
   □ ノ リ コ
   □ キンシャサ・バンダカ・マバリ
   □ ヤリサンガ
   □ 家を建てる
  ■ 相互行為にかかわるエピソード
   □ まなざしの問題
   □ 森に響く声
   □ 「こっちにはSIDAはない
   □ 重い名前と軽い名前
  ■ トーキング・ドラム
   □ ドラミングの状況
   □ 伝達の方法
  ■ 投擲的発話
   □ 声に満ちた村
    遠距離会話/うるささとヘッドフォン/水場: 女たちのアジール
   □ 背景発話
    背景発話の測定/背景発話の種類と頻度/発話形態の浮動
   □ ボナンゴ
    ボナンゴという発話形式/ボナンゴの内容/ロコレによるボナンゴ
   □ 特徴的な発話形式
    バーサセ/「アテ・アハランゲ」/物品の要求
   □ 投擲的発話
    発話を「投げる」/投擲的発話における言語行為/投擲性の意味
   □ 他の民族の例
    グアヤキ/アフリカの例
  ■ 挨拶境界と共在感覚
   □ セルフ・フォーカル・サンプリング
   □ 遠くにいても一緒?
   □ 挨拶境界.
    ロソンボにおける挨拶の不在/挨拶境界/大声に媒介された共在感覚
  ■ 帰  国
 第2章 バカ・ピグミー
  ■ カメルーンの森へ
   □ バカ・ピグミーとの出会い
   □ ンバカ集落まで
  ■ 民族誌的事項
   □ 「ピグミー」とは
   □ ピグミー研究史
   □ バカの系統と言語
   □ 生態と社会
   □ 農耕民との関係
  ■ 発話重複と長い沈黙.
   □ ターン・テイキング
   □ 会話サンプリング
   □ バカ・バクウェレ、日本人の比較
    会話場の状況/発話密度/発話の重複度/沈黙の長さ
   □ 解  釈
    発話重複/長い沈黙
  ■ 重なり合う人々
   □行為の「圧力」のなさ
    気配を感じない/遠 い 目/再びまなざしの問題.
   □ ドドド現象
   □ 「ベ」
    「ベ」の様式/進行のプロセスと参与の状況/バクウェレの割礼儀礼
 ■ 拡散的会話場
   □ 会話場の境界
   □ 並列分散的相互行為
    PDPとPDI/並列分散的相互行為の特徴/コネクションの様式
   □ 背景発話の変動
   □ 他の民族の例
    ダヤクのロングハウス/モシの「シンローグ」/アメリカ中産階級
  ■ 何を語っているか
   □ 会話の転記
    「フェケの汁で」: 並進するトピック/「鳥の巣とハリナシバチの巣」: ストーリーテリング/「ベケルはいつも行ったままだ」: 投擲的発話/「われわれのボールだ」: 隣接対の消失
   □ バカの会話分析のこれから
第Ⅱ部 相互行為論的考察
  ■ 相互行為における逸脱性
 第1章 相互予期
  ■ 相互行為の境界
   □ インタラクティブであるとはどういうことか
    拡散的会話場/会話場の切り取り/インタラクティブであるとはどういうことか/身近な拡散的会話場
   □ 規則性を読むということ
    シャノン=ベイトソンのパラドックス/関連性理論について
  ■ 相互予期
   □ 観察とコミュニケーション
   □ 相互予期
    ジャンマリーの返答/目と目が合うこと/相互予期/出会いのプロセス
   □ 埋め込みと無限後退の問題
    段階的埋め込み/無限後退/予期の力学系/二段構えの認識/通時的すり合わせ/思い込みの問題
   □ ひとつのシステムになること
    無限後退の「必要性」/プロセッサの速さと通信の速さ
   □ 予期の分岐
    予期の分岐と記述逸脱性/コンとポン
 第2章 共在の枠
  ■ 三層モデル
   □ 参与の垣根
   □ 三層モデル
  ■ 枠からの逃れがたさ
   □ コトニシテイナイというコトニシテイル?
   □選択による枠の生成
  ■ 括弧の意味論
   □ 括弧の事例
   □ 括弧の意味作用
   □ コンテクストの指示
   □ 括弧と記述逸脱性
  ■ 「枠」のもつ性質
   □ 逸脱性と多重性
   □ 不可視性と拘束性
    枠の不可視化/枠とコードの取り違え/関連性理論における伝達意図
 第3章 双対図式
  ■ 双 対 性
   □ 「予期の分岐」と「枠」の関係
   □ 双 対 性
   □ 記述逸脱性の二つの次元
  ■ 共-現前の水準
   □ 共-現前
    挨  拶/会 話 場/約 束 事
   □ 共-現前と相互予期
  ■ ボンガンドとバカの共在感覚
   □ ボンガンド
   □ バ  カ
 第4章 今日の共在感覚
  ■ 分析のパラメータ
   □ アドレス性
   □ レスポンスの早さ
  ■ 携帯電話
  ■ インターネット
   □ 電子メール
   □ 電子掲示板
   □ ホームページ
   □ つながることと切ること
  ■ インタラクション工学
   □ ロボティクスと相互予期
   □ 対話システムとタグづけの問題
  ■ わからないことと面白いこと
 あとがき
 文  献
 索  引
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