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「正しさ」の根拠とは何なのか。他者はいかに説得すべきなのか。「孟子の再来」たちはこの答えを古典に求め、論争と党争を繰り広げた。現実政治を改革する古典解釈学の精神。
福谷彬(ふくたにあきら)
1987年東京都生まれ。
2016年京都大学大学院文学研究科博士
後期課程指導認定退学(中国哲学史専修)
京都大学博士(文学)。
日本学術振興会特別研究員を経て、現在は京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター助教。
主な著作
『朱子語類』訳注巻十五(中純夫編・共著、汲古書院、2015年)
『朱子語類』訳注巻十六上(中純夫編・共著、汲古書院、2018年)
1987年東京都生まれ。
2016年京都大学大学院文学研究科博士
後期課程指導認定退学(中国哲学史専修)
京都大学博士(文学)。
日本学術振興会特別研究員を経て、現在は京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター助教。
主な著作
『朱子語類』訳注巻十五(中純夫編・共著、汲古書院、2015年)
『朱子語類』訳注巻十六上(中純夫編・共著、汲古書院、2018年)
序 章
はじめに
第一節 複数の「道学」
第二節 「聖人学んで至るべし」
第三節 宋代の政治文化
一 君主独裁制
二 士大夫政治と「党争」
第四節 本書の課題と構成
第一部 思想形成としての古典解釈
第一章 孔孟一致論の展開と朱熹の位置
――性論を中心として
はじめに
第一節 宋代以前の孔孟一致論
一 揚雄
二 王充
三 韓愈
四 漢代における階層的な『孟子』理解
第二節 宋代における孔孟一致論
一 北宋における孔孟一致論の新たな傾向
二 朱熹における『論語』と『孟子』の調停
三 『論語』の性善説
小結
第二章 経書解釈から見た胡宏の位置
――「未發・已發」をめぐって
はじめに
第一節 程子と程門における「未發・已發」をめぐる思索
一 程頤「顔氏所好何學論」
二 李侗の「未發」説
第二節 胡宏『知言』の思想
一 胡宏の性論と天理・人欲観
二 「察識」「涵養」の先後
三 「未發・已發」と「心性」の捉え方について
小結
第二部 道学者の思想と政治姿勢
第三章 陳亮の「事功思想」と孟子解釈
はじめに
第一節 「語孟發題」と「六經發題」
第二節 朱陳論争時の陳亮思想
第三節 科挙の答案
一 省試「勉彊行道大有功」
二 殿試
小結
補説
第四章 淳熙の党争下での陸九淵の政治的立場
――「荊國王文公祠堂記」をめぐって
本章の課題 ――「党争」という視角
第一節 「荊公祠堂記」
第二節 淳熙年間の党争
一 陳公輔の程学批判
二 陸九淵の「尚同の論」批判
三 「與薛象先」
四 「與羅春伯」
小結
第五章 説得術としての陸九淵の「本心」論
――仏教批判と朱陸論争をめぐって
はじめに
第一節 「本心」とは誰の心か
第二節 朱陸の仏教批判の方法
一 陸九淵「與王順伯」書
二 朱熹の「與王順伯」書批判
第三節 陸九淵から見た無極・太極論争
一 「無極」は陸九淵にとって何が問題だったのか
二 無極・太極論争での陸九淵の説得術
小結
第六章 消えた「格物致知」の行方
――朱熹「戊申封事」と「十六字心法」をめぐって
はじめに
第一節 「人心・道心」論の変化
一 初期の「人心・道心」論
二 後期の「人心・道心」論
第二節 封事の重点の変化
――「格物致知」から「誠意正心」へ
一 「壬午應詔封事」
二 「戊申封事」
第三節 「戊申封事」と「格物致知」の行方
小結
第三部 政治から歴史世界へ
第七章 『資治通鑑綱目』と朱熹の春秋学について
――義例説と直書の筆法を中心として
はじめに
第一節 義例説と直書説の再検討
第二節 『綱目』凡例と朱熹の春秋学
小結
コラム 道学と三國志
終 章
第一節 道学者の政治姿勢
第二節 孟子の再来というパラダイム
第三節 道学における「論争」の意義
第四節 残された課題
参考文献一覧
あとがきに代えて
本書関連事項年表
索引(人名・事項・書名)
中文摘要
はじめに
第一節 複数の「道学」
第二節 「聖人学んで至るべし」
第三節 宋代の政治文化
一 君主独裁制
二 士大夫政治と「党争」
第四節 本書の課題と構成
第一部 思想形成としての古典解釈
第一章 孔孟一致論の展開と朱熹の位置
――性論を中心として
はじめに
第一節 宋代以前の孔孟一致論
一 揚雄
二 王充
三 韓愈
四 漢代における階層的な『孟子』理解
第二節 宋代における孔孟一致論
一 北宋における孔孟一致論の新たな傾向
二 朱熹における『論語』と『孟子』の調停
三 『論語』の性善説
小結
第二章 経書解釈から見た胡宏の位置
――「未發・已發」をめぐって
はじめに
第一節 程子と程門における「未發・已發」をめぐる思索
一 程頤「顔氏所好何學論」
二 李侗の「未發」説
第二節 胡宏『知言』の思想
一 胡宏の性論と天理・人欲観
二 「察識」「涵養」の先後
三 「未發・已發」と「心性」の捉え方について
小結
第二部 道学者の思想と政治姿勢
第三章 陳亮の「事功思想」と孟子解釈
はじめに
第一節 「語孟發題」と「六經發題」
第二節 朱陳論争時の陳亮思想
第三節 科挙の答案
一 省試「勉彊行道大有功」
二 殿試
小結
補説
第四章 淳熙の党争下での陸九淵の政治的立場
――「荊國王文公祠堂記」をめぐって
本章の課題 ――「党争」という視角
第一節 「荊公祠堂記」
第二節 淳熙年間の党争
一 陳公輔の程学批判
二 陸九淵の「尚同の論」批判
三 「與薛象先」
四 「與羅春伯」
小結
第五章 説得術としての陸九淵の「本心」論
――仏教批判と朱陸論争をめぐって
はじめに
第一節 「本心」とは誰の心か
第二節 朱陸の仏教批判の方法
一 陸九淵「與王順伯」書
二 朱熹の「與王順伯」書批判
第三節 陸九淵から見た無極・太極論争
一 「無極」は陸九淵にとって何が問題だったのか
二 無極・太極論争での陸九淵の説得術
小結
第六章 消えた「格物致知」の行方
――朱熹「戊申封事」と「十六字心法」をめぐって
はじめに
第一節 「人心・道心」論の変化
一 初期の「人心・道心」論
二 後期の「人心・道心」論
第二節 封事の重点の変化
――「格物致知」から「誠意正心」へ
一 「壬午應詔封事」
二 「戊申封事」
第三節 「戊申封事」と「格物致知」の行方
小結
第三部 政治から歴史世界へ
第七章 『資治通鑑綱目』と朱熹の春秋学について
――義例説と直書の筆法を中心として
はじめに
第一節 義例説と直書説の再検討
第二節 『綱目』凡例と朱熹の春秋学
小結
コラム 道学と三國志
終 章
第一節 道学者の政治姿勢
第二節 孟子の再来というパラダイム
第三節 道学における「論争」の意義
第四節 残された課題
参考文献一覧
あとがきに代えて
本書関連事項年表
索引(人名・事項・書名)
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