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「満洲」 記憶と歴史

山本 有造 編著

A5上製・363頁

ISBN: 9784876986934

発行年月: 2007/03

  • 本体: 4,700円(税込 5,170円
  • 在庫なし
 
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内容

日本人は戦後民主主義の下、早々と戦争と戦前を忘却した感がある。例外は、満洲の記憶であった。帰還者・未帰還者(中国残留日本人)それぞれの記憶の「語り」は、ごく近年まで継続された。それは、単なるオーラル・ヒストリーを形成する素材であっtだけではない。記憶は歴史によっても変容を強いられたことを、本書は如実に明かす。

書評

『アジア経済』Vol.49 No.6、49-52頁、評者:広川佐保氏
『日本植民地研究』第20号、85-88頁、評者:加藤聖文氏

目次

まえがき ✎ 山本有造

第 I 部 「満洲」1945年
第1章 「満洲」の終焉  ——抑留・引揚げ・残留 ✎ 山本有造
第2章 戦後中国東北における政治的正統性の源泉 ✎ 西村成雄
    ——「東北抗日聯軍」の記憶から「北満根拠地」へ

第II部 「満洲」の記憶
第3章 想起される「満洲」  ——岐阜県郡上村開拓団を事例として ✎ 猪股祐介
第4章 「南満」日本人移民とその記憶  ——錦州省盤山県鯉城開拓団の「満洲」体験 ✎ 小都晶子
第5章 哈爾濱の日本人  ——1945年8月—1946年9月 ✎ 上田貴子
第6章 「満洲労工」の記憶  ——黒龍江省東寧県における聞きとり実践  ✎ 坂部晶子

第III部 中国残留日本人
第7章 中国「残留」日本人の記憶の語り  ——語りの変化と「語りの磁場」をめぐって ✎ 蘭 信三
第8章 「中国残留日本人」の語られ方  ——記憶・表象するテレビドキュメンタリー ✎ 南  誠

第IV部 知に刻まれた「満洲」
第9章 学に刻まれた「満洲」の記憶  ——杉野忠夫の「農業拓殖学」 ✎ 藤原辰史
第10章 日本人建築家の見聞と設計  ——建築家の「記憶」とその「歴史」化 ✎ 西澤泰彦
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