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帝国のなかの台湾私鉄

糖業鉄道・補助鉄道・人力軌道

林 采成

A5上製・468頁

ISBN: 9784814006298

発行年月: 2026/03

  • 本体: 5,800円(税込 6,380円
  • 在庫あり
 
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内容

台湾では、糖業鉄道や補助鉄道が重要なインフラとなった。総督府の財政的制約のもと、日本内地資本と在台の民族系資本による鉄道建設が促進されたのである。国家の鉄道業への関与、各社の経営、軌道業から鉄道・自動車業への転換を通じて、帝国経済のなかで台湾が歩んだ発展経路を、他の植民地との比較の視点も用いて明らかにする。

プロフィール

林 采成 (イム チェソン Lim Chaisung)
立教大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了,博士(経済学)。専門は経済史。主な著作に,『鉄道員と身体―帝国の労働衛生』(2019年),『歴史としての高成長―東アジアの経験』(共編,2019年),『企業類型と産業育成―東アジアの高成長史』(共編,2022年)『帝国と私鉄―朝鮮開発をめぐる総督府と日本資本』(2025年)(以上,京都大学学術出版会)などがある。

目次

まえがき
凡例

序章 南国台湾の民間資本と鉄道事業
1.南国の環境と鉄道
2.日本帝国圏鉄道史研究としての台湾私鉄
3.経済史からの研究視角
4.本書の構成

第1部 政策と推計

第1章 台湾総督府の私鉄政策
はじめに
1.監督課(係)の設置
2.私鉄関係法規の整備
3.私鉄補助制度の導入
4.補助私鉄業の低迷
5.相互協議の場としての台湾私設鉄道主務者懇談会
6.技術交流の場としての台湾私設鉄道業務研究会
おわりに
付表 台湾私設鉄道業務研究会の議論内容

第2章 台湾私設鉄道の推計と評価 
はじめに
1.資本と労働
2.運営と効率
3.収支と補助
おわりに
第3章 台湾私鉄における労働実態と労務管理
はじめ
1.民族と配置
2.昇格と勤務
3.賃金とフリンジベネフィット
4.移動と養成
おわりに

第2部 糖業と鉄道

第4章 「準国策会社」台湾製糖における事業展開と糖業鉄道
はじめに
1.「準国策会社」の設立と製糖事業の展開
2.鉄道敷設と労働者
3.鉄道輸送と経営収
おわりに

第5章 大日本製糖の事業合併と糖業鉄道
はじめに
1.製糖事業の展開
2.鉄道敷設と労働者
3.鉄道輸送と経営収支
おわりに

第6章 明治製糖の鉄道投資と経営評価 
はじめに
1.製糖事業と工場配置
2.製糖工場と鉄道路線
3.鉄道投資と労働者
4.鉄道輸送と経営収支
おわりに

第7章 塩水港製糖における経営基盤の不安定性と鉄道業
はじめに
1.製糖事業と工場配置
2.鉄道路線と鉄道要員
3.鉄道輸送と経営収支
おわりに

第3部 補助と私鉄

第8章 台北鉄道の事業再編と「鉄道更生策」―台北軽鉄炭砿から台北鉄道へ
はじめに
1.台北軽鉄炭砿の設立と経営実態
2.台北鉄道への再編と経営資源の投入
3.鉄道輸送の動態と経営収支分析
4.台湾私設鉄道補助の導入とその延長
5.「鉄道更生策」と借入金の返済
おわりに

第9章 台中軽鉄における交通事業と経営分析―軌道・鉄道・自動車
はじめに
1.会社設立と鉄道投資
2.重役構成とマンパワー
3.輸送動向と運賃設定
4.経営収支と政府補助金
おわりに

第4部 軌道と自動車

第10章 台湾軽鉄における事業再編と経営改善
はじめに
1.会社の設立
2.軌道事業の展開
3.自動車事業への転換
4.経営改善
おわりに

第11章 基隆軽鉄の事業展開と経営分析 
はじめに
1.会社設立と軌道敷設
2.軌道事業の展開と限界
3.自動車兼業と人的構成の変化
4.収支構造と経営評価
おわりに

第12章 台湾軌道の事業展開と経営構造
はじめに
1.会社の設立と軌道事業の基盤
2.軌道事業の展開と経営の行き詰まり
3.自動車事業への転換と運輸成果
4.収支構造と業績評価
おわりに

終章 植民地台湾における私鉄業の歴史的意義
1.私鉄事業への経路
2.鉄道技術の伝播
3.私鉄経営の特徴
4.人的運用の植民地性
5.「半近代的」軌道業
6.私鉄の戦後再編

あとがき
索引
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