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ひきこもりが社会現象として広く認知されてから四半世紀。「普通の働き方」が大きく変化する昨今、ひきこもり経験者はその後の人生をどのように生きているのか。高校中退という経歴をもつ著者が福祉実践の現場にどっぷりと浸かり、詳細に描写したエスノグラフィー。カフェ運営を通して〈居場所〉と〈労働〉の両立を試みる施設と、労働を通じて地域に溶け込むシェアハウスの〈暮らしの実践〉。必ずしも正規雇用に回収されない生を生きる人びとが、「労働」という状況を巧みにずらしながら、いかにして再び社会と接続していくのかを探る。ひきこもり当事者、家族、支援者、研究者に深い示唆を与える一冊。
桑原 啓(くわばら ひろむ)
大阪大学大学院人間科学研究科助教.
1993年北海道生まれ.高校を2年生の時に中退する.その後は高等学校卒業程度認定試験合格を経て,中央大学法学部を卒業.京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程に進学し,同博士後期課程修了.博士(人間・環境学).専門は社会学(福祉社会学).
大阪大学大学院人間科学研究科助教.
1993年北海道生まれ.高校を2年生の時に中退する.その後は高等学校卒業程度認定試験合格を経て,中央大学法学部を卒業.京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程に進学し,同博士後期課程修了.博士(人間・環境学).専門は社会学(福祉社会学).
まえがき
序章 「働く価値」から始める
1 ひきこもりと労働上の社会規範
2 戦後日本の労働とはなんだったのか
3 ゆらぐ「働く価値」
4 労働上の社会規範は不変と言えるのか
コラム1 後期近代の労働倫理と過剰包摂
第1部 カフェと居場所――日和邸
第1章 福祉実践とその両義性
1 就労支援/居場所という区分
2 職員によるカフェ活動の定義
3 利用者によるカフェ活動の定義
4 カフェの危機と制度
5 福祉実践上の両義性からの提言
第2章 「居場所にいる」を実践する
1 もう一度,日和邸で調査する
2 「普通のカフェ」であるために
3 カウンターで「カフェ感」を出す
4 厨房でのやりとりを考える
5 自由になるためのお金とカフェ
6 フィールドワークをやめた時
第3章 労働上の社会規範を掘り下げる
1 第2回調査の調査協力者の略歴
2 一般就労を志向する利用者とカフェ活動――山下さん・池澤さん
3 所属感と規範のリアリティ――廣中さん
4 仕事だと意識すると頭が真っ白になる――中田さん
5 社会には出られないが,生活費は必要で――片岡さん
6 居場所としてのカフェ活動への物足りなさ――種市さん
7 働いても,ひきこもった過去は変わらない――梨本さん
8 「社会規範を解きほぐす」をめぐる利用者と職員の相違
9 規範解除的な福祉実践を受け,利用者はどう生きるのか
補論 個人が擦り切れ,共同幻想に仮託する――柳井さん
コラム2 「ひきこもりがち」から考える
第2部 地域に生きる――支援協会と鼠荘
第4章 困りごとを困りごとで解決する
1 地域のつながりは大切だと言うけれど
2 社会関係資本を使う
3 調査協力者と自治体の概要
4 職員による実践方針とネットワーク形成
5 「勝手なばあちゃん」は施設を宣伝する
6 地域に暮らす「よそ者」とつながる
7 「事情のある人」の集団が地域社会で暮らすということ
8 地域内の「よそ者」と上手くつながる
第5章 支援を受けながら地域で働く
1 フィールドワーカー,ミニトマト農家で働くことになる
2 ひきこもり経験者の概要――蓮真さん
3 施設職員と受け入れ先の地域住人の認識
4 利用者の認識と地域住人との相互行為
5 利用者との接し方で意見の割れる地域住人
6 地域での就労を経てからの困難
7 支援を受けることのアポリア
第6章 地元・親元を離れて生活するということ
1 地元で生きるのは難しい
2 移住によって「やり直す」
3 移住を経験したひきこもり経験者の略歴
4 移住前の状況はどうだったか
5 どうして移住を選択したのか
6 移住後のつながりとその活用
7 移住先で匿名ではないことが問題にならない理由
8 移住の動機とその継続のための条件とはなんだったのか
第7章 シェアハウスで暮らすひきこもり経験者
1 鼠荘住人の概要
2 仕方がなく働き,音楽に打ち込む――壮真さん
3 動けなさを抱えた生活――清川さん
4 シェアハウスを自主運営する
終章 「働く価値」のゆらぐ時代をどう生きるか
1 労働上の社会規範の変容とひきこもりの新たなフェーズ
2 労働からの「ずらし」の技法
3 新たな〈働く価値〉へ
文献
初出一覧
あとがき
索引
序章 「働く価値」から始める
1 ひきこもりと労働上の社会規範
2 戦後日本の労働とはなんだったのか
3 ゆらぐ「働く価値」
4 労働上の社会規範は不変と言えるのか
コラム1 後期近代の労働倫理と過剰包摂
第1部 カフェと居場所――日和邸
第1章 福祉実践とその両義性
1 就労支援/居場所という区分
2 職員によるカフェ活動の定義
3 利用者によるカフェ活動の定義
4 カフェの危機と制度
5 福祉実践上の両義性からの提言
第2章 「居場所にいる」を実践する
1 もう一度,日和邸で調査する
2 「普通のカフェ」であるために
3 カウンターで「カフェ感」を出す
4 厨房でのやりとりを考える
5 自由になるためのお金とカフェ
6 フィールドワークをやめた時
第3章 労働上の社会規範を掘り下げる
1 第2回調査の調査協力者の略歴
2 一般就労を志向する利用者とカフェ活動――山下さん・池澤さん
3 所属感と規範のリアリティ――廣中さん
4 仕事だと意識すると頭が真っ白になる――中田さん
5 社会には出られないが,生活費は必要で――片岡さん
6 居場所としてのカフェ活動への物足りなさ――種市さん
7 働いても,ひきこもった過去は変わらない――梨本さん
8 「社会規範を解きほぐす」をめぐる利用者と職員の相違
9 規範解除的な福祉実践を受け,利用者はどう生きるのか
補論 個人が擦り切れ,共同幻想に仮託する――柳井さん
コラム2 「ひきこもりがち」から考える
第2部 地域に生きる――支援協会と鼠荘
第4章 困りごとを困りごとで解決する
1 地域のつながりは大切だと言うけれど
2 社会関係資本を使う
3 調査協力者と自治体の概要
4 職員による実践方針とネットワーク形成
5 「勝手なばあちゃん」は施設を宣伝する
6 地域に暮らす「よそ者」とつながる
7 「事情のある人」の集団が地域社会で暮らすということ
8 地域内の「よそ者」と上手くつながる
第5章 支援を受けながら地域で働く
1 フィールドワーカー,ミニトマト農家で働くことになる
2 ひきこもり経験者の概要――蓮真さん
3 施設職員と受け入れ先の地域住人の認識
4 利用者の認識と地域住人との相互行為
5 利用者との接し方で意見の割れる地域住人
6 地域での就労を経てからの困難
7 支援を受けることのアポリア
第6章 地元・親元を離れて生活するということ
1 地元で生きるのは難しい
2 移住によって「やり直す」
3 移住を経験したひきこもり経験者の略歴
4 移住前の状況はどうだったか
5 どうして移住を選択したのか
6 移住後のつながりとその活用
7 移住先で匿名ではないことが問題にならない理由
8 移住の動機とその継続のための条件とはなんだったのか
第7章 シェアハウスで暮らすひきこもり経験者
1 鼠荘住人の概要
2 仕方がなく働き,音楽に打ち込む――壮真さん
3 動けなさを抱えた生活――清川さん
4 シェアハウスを自主運営する
終章 「働く価値」のゆらぐ時代をどう生きるか
1 労働上の社会規範の変容とひきこもりの新たなフェーズ
2 労働からの「ずらし」の技法
3 新たな〈働く価値〉へ
文献
初出一覧
あとがき
索引









