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わが国の国土整備計画や地域政策にあっては、大都市や
過疎地が主たる対象であった。その中間に位置する散村
や小都市群地域は看過されたままである。砺波・胆沢・
富良野を事例に、「地方の時代」の今、この地域の地理学的・経済学的・社会学的動態を、カナダ・
オーストラリアと比較分析し、あるべき姿を提言する。
過疎地が主たる対象であった。その中間に位置する散村
や小都市群地域は看過されたままである。砺波・胆沢・
富良野を事例に、「地方の時代」の今、この地域の地理学的・経済学的・社会学的動態を、カナダ・
オーストラリアと比較分析し、あるべき姿を提言する。
『地理』2004年9月号、116頁、評者:日野正輝氏
金田章裕(きんだ あきひろ)
京都大学大学院文学研究科教授・京都大学副学長
1946年 富山県生まれ。
1974年 京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得。
1994年 京都大学教養部助手、追手門大学助教授を経て現職。
主な著書
『条理と村落の歴史地理学研究』(大明堂、1985年)
『オーストラリア歴史地理』(地人書房、1985年)
『古代日本の景観』(吉川弘文館、1993年)
『微地形と中世村落』(吉川弘文館、1993年)
『オーストラリア景観史』(大明堂、1998年)
『古代荘園図と景観』(東京大学出版会、1998年)
『古地図からみた古代日本』(中央公論新社、1999年)
『古代景観史の探究』(吉川弘文館、2002年)
藤井 正 (ふじい ただし)
大阪府立大学総合科学部教授
(2004年4月より鳥取大学地域学部教授着任予定)
1957年 大阪府生まれ。
1982年 京都大学大学院文学研究科博士課程退学。
1998年 京都大学教養部助手、大阪府立大学講師・助教授を経て現職。
主な編著書
『ジオ・パル21』(共著)(海青社、2001年)
『図説 大都市圏』(共編)(古今書院、2001年)
【執筆者一覧 (五十音順)】
石川 義孝 京都大学大学院文学研究科教授
伊藤 悟 金沢大学教育学部教授
岡田 知弘 京都大学大学院経済学研究科教授
金田 章裕 京都大学大学院文学研究科教授・京都大学副学長
関戸 明子 群馬大学教育学部助教授
高橋 誠 名古屋大学大学院環境学研究科助教授
田林 明 筑波大学地球科学系教授
フレッド・ダムス カナダ・グウェルフ大学名誉教授
藤井 正 大阪府立大学総合科学部教授
松田 隆典 滋賀大学教育学部教授
宮口 〓廸 早稲田大学教育学部教授
山根 拓 富山大学教育学部助教授
京都大学大学院文学研究科教授・京都大学副学長
1946年 富山県生まれ。
1974年 京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得。
1994年 京都大学教養部助手、追手門大学助教授を経て現職。
主な著書
『条理と村落の歴史地理学研究』(大明堂、1985年)
『オーストラリア歴史地理』(地人書房、1985年)
『古代日本の景観』(吉川弘文館、1993年)
『微地形と中世村落』(吉川弘文館、1993年)
『オーストラリア景観史』(大明堂、1998年)
『古代荘園図と景観』(東京大学出版会、1998年)
『古地図からみた古代日本』(中央公論新社、1999年)
『古代景観史の探究』(吉川弘文館、2002年)
藤井 正 (ふじい ただし)
大阪府立大学総合科学部教授
(2004年4月より鳥取大学地域学部教授着任予定)
1957年 大阪府生まれ。
1982年 京都大学大学院文学研究科博士課程退学。
1998年 京都大学教養部助手、大阪府立大学講師・助教授を経て現職。
主な編著書
『ジオ・パル21』(共著)(海青社、2001年)
『図説 大都市圏』(共編)(古今書院、2001年)
【執筆者一覧 (五十音順)】
石川 義孝 京都大学大学院文学研究科教授
伊藤 悟 金沢大学教育学部教授
岡田 知弘 京都大学大学院経済学研究科教授
金田 章裕 京都大学大学院文学研究科教授・京都大学副学長
関戸 明子 群馬大学教育学部助教授
高橋 誠 名古屋大学大学院環境学研究科助教授
田林 明 筑波大学地球科学系教授
フレッド・ダムス カナダ・グウェルフ大学名誉教授
藤井 正 大阪府立大学総合科学部教授
松田 隆典 滋賀大学教育学部教授
宮口 〓廸 早稲田大学教育学部教授
山根 拓 富山大学教育学部助教授
はじめに
序 章 散村・小都市群地域の特性と本書の目的 (金田章裕)
1 日本の地域的特性と散村・小都市群地域
2 散村小都市群地域の成立と研究史
3 散村小都市群地域の研究視角
第1部 日本の散村・小都市群地域
A.砺波地域
現況概説
第1章 砺波散村地域の構造変化 (金田章裕)
1 砺波散村地域の伝統的構造
2 散村と中心集落の諸関係
3 モータリゼーションと圃場整備
4 散村における非農家の増加
5 人口移動の動向
6 居住地の移動動向
7 住居移転の理由
まとめ
第2章 散村地域における就業構造と農業の担い手の変貌
一一砺波地方を中心に (岡田知弘)
1 農業センサスによる集落形態区分と砺波平野
2 分析にあたっての歴史的前提
3 砺波地方における地域労働市場の展開
4 砺波地方の農業就業構造の変容と散居集落
5 散村地域における土地所有・利用構造の特質
まとめ
第3章 砺波地域の小都市群における小売業の変化 (松田隆典・伊藤悟・藤井正・山根拓)
1 砺波小都市群の構成する中心地システム
2 小都市群の小売業
3 福光町における中心商店街の変容
4 小売業からみた福野町の中心市街地の変化
5 砺波市における近年の大型店の立地変化
まとめ
第4章 砺波地域における住民の居住環境評価 (伊藤 悟)
1 対象地域と調査方法
2 満足度の評価
3 重要度の評価
4 他地域との比較
まとめ
B.胆沢地域
現況概説
第5章 岩手県胆江地方における産業と人口
――1970年代以後の再生の歩み (石川義孝)
1 地元労働市場の動き
2 農家世帯の事情
3 通勤圏の拡大
まとめ
第6章 胆沢扇状地における農業維持の可能性 (田林 明)
1 研究の手順と農業動向
2 胆沢扇状地における農業の地域差
3 胆沢扇状地における農業の性格
4 胆沢扇状地における農業の存続形態
まとめ
第7章 胆沢地域の小都市群の中心機能と都市化 (藤井 正)
1 水沢市・胆沢町の都市化
2 水沢市における小売業の変化
まとめ
C.富良野地域
現況概説
第8章 富良野盆地における小都市群の形成
――明治後期開拓地における中心市街地の成立と変容 (松田隆典)
1 中心市街地の成立
2 小都市群システムの形成
3 小都市群の性格の変化
まとめ
第9章 富良野地域における農業地域構造とその変動 (高橋 誠)
1 農業の地域構造
2 地域構造の変動
まとめ
第10章 富良野地域におけるローカルニーズとローカルイメージ
――田園居住を考える視点として (高橋 誠)
1 富良野地域の概要
2 アンケートから見た市街地と農村部の対比
3 ローカルニーズとローカルイメージ
まとめ
D.空間の変容と整備
第11章 モータリゼーションと地方都市空間の変容 (山根 拓)
1 モータリゼーションの進行に見る地域的特徴
2 地方都市空間の変容とモータリゼーション
3 地方空間におけるモータリゼーションの評価
まとめ
第12章 散村の景観保全と地域づくりの課題
――美瑛町・胆沢町と砺波散村を事例に (関戸明子)
1 丘の風景が注目されて観光客が急増した美瑛町
2 景観・生態系に配慮した圃場整備が進む胆沢町
3 「となみ野」田園空間整備事業と地域づくりの課題
まとめ
第13章 国士計画における多自然居住地域の提唱と散村・小都市群地域
(宮口〓廸)
1 わが国の地域社会の歩みと国士計画
2 転換の時代における国土計画の策定
3 多自然居住地域の創造に向けての議論
4 小都市の都市機能の現状
5 散村・小都市群地域の性格
6 市町村合併の論議と散村・小都市群地域
まとめ
第II部 カナダとオーストラリアの散村・小都市群地域
第14章 カナダの核心地域としての南オンタリオ
(田林 明)
1 カナダの中の商オンタリオ
2 南オンタリオの性格
第15章 カナダ、南オンタリオにおける混合農業の変容
―一G農場の20年 (田林 明)
1 南オンタリオ農業の地位と事例農場
2 G農場における農業経営の変化
3 南オンタリオ農業地域の変化
まとめ
第16章 カナダにおける中心集落の衰退と再生
―一1700年から2001年まで (フレッド・ダムス)
1 カナダの開発と中心集落の発展
2 中心集落の衰退と再生
3 ソーンバリーの事例
まとめ
第17章 オーストラリアの散村・小都市群地域 (金田章裕)
1 自然環境と農牧業の類型
2 散村・小都市群地域の成立と変遷
3 散村・小都市群地域の動向
第18章 オーストラリア・ビクトリア州の小都市群 (伊藤 悟・藤井 正)
1 LGA区分によるビクトリア州の地域特性
2 中心地群の分析
3 ホーシャム中心部における土地利用調査
まとめ
終 章 散村・小都市群地域の動態と構造 (金田章裕)
1 散村の動態と特性
2 小都市群の動態と特性
3 大都市圏・地方中核都市と散村・小都市群地域
4 散村・小都市群地域の位置づけ
索 引
序 章 散村・小都市群地域の特性と本書の目的 (金田章裕)
1 日本の地域的特性と散村・小都市群地域
2 散村小都市群地域の成立と研究史
3 散村小都市群地域の研究視角
第1部 日本の散村・小都市群地域
A.砺波地域
現況概説
第1章 砺波散村地域の構造変化 (金田章裕)
1 砺波散村地域の伝統的構造
2 散村と中心集落の諸関係
3 モータリゼーションと圃場整備
4 散村における非農家の増加
5 人口移動の動向
6 居住地の移動動向
7 住居移転の理由
まとめ
第2章 散村地域における就業構造と農業の担い手の変貌
一一砺波地方を中心に (岡田知弘)
1 農業センサスによる集落形態区分と砺波平野
2 分析にあたっての歴史的前提
3 砺波地方における地域労働市場の展開
4 砺波地方の農業就業構造の変容と散居集落
5 散村地域における土地所有・利用構造の特質
まとめ
第3章 砺波地域の小都市群における小売業の変化 (松田隆典・伊藤悟・藤井正・山根拓)
1 砺波小都市群の構成する中心地システム
2 小都市群の小売業
3 福光町における中心商店街の変容
4 小売業からみた福野町の中心市街地の変化
5 砺波市における近年の大型店の立地変化
まとめ
第4章 砺波地域における住民の居住環境評価 (伊藤 悟)
1 対象地域と調査方法
2 満足度の評価
3 重要度の評価
4 他地域との比較
まとめ
B.胆沢地域
現況概説
第5章 岩手県胆江地方における産業と人口
――1970年代以後の再生の歩み (石川義孝)
1 地元労働市場の動き
2 農家世帯の事情
3 通勤圏の拡大
まとめ
第6章 胆沢扇状地における農業維持の可能性 (田林 明)
1 研究の手順と農業動向
2 胆沢扇状地における農業の地域差
3 胆沢扇状地における農業の性格
4 胆沢扇状地における農業の存続形態
まとめ
第7章 胆沢地域の小都市群の中心機能と都市化 (藤井 正)
1 水沢市・胆沢町の都市化
2 水沢市における小売業の変化
まとめ
C.富良野地域
現況概説
第8章 富良野盆地における小都市群の形成
――明治後期開拓地における中心市街地の成立と変容 (松田隆典)
1 中心市街地の成立
2 小都市群システムの形成
3 小都市群の性格の変化
まとめ
第9章 富良野地域における農業地域構造とその変動 (高橋 誠)
1 農業の地域構造
2 地域構造の変動
まとめ
第10章 富良野地域におけるローカルニーズとローカルイメージ
――田園居住を考える視点として (高橋 誠)
1 富良野地域の概要
2 アンケートから見た市街地と農村部の対比
3 ローカルニーズとローカルイメージ
まとめ
D.空間の変容と整備
第11章 モータリゼーションと地方都市空間の変容 (山根 拓)
1 モータリゼーションの進行に見る地域的特徴
2 地方都市空間の変容とモータリゼーション
3 地方空間におけるモータリゼーションの評価
まとめ
第12章 散村の景観保全と地域づくりの課題
――美瑛町・胆沢町と砺波散村を事例に (関戸明子)
1 丘の風景が注目されて観光客が急増した美瑛町
2 景観・生態系に配慮した圃場整備が進む胆沢町
3 「となみ野」田園空間整備事業と地域づくりの課題
まとめ
第13章 国士計画における多自然居住地域の提唱と散村・小都市群地域
(宮口〓廸)
1 わが国の地域社会の歩みと国士計画
2 転換の時代における国土計画の策定
3 多自然居住地域の創造に向けての議論
4 小都市の都市機能の現状
5 散村・小都市群地域の性格
6 市町村合併の論議と散村・小都市群地域
まとめ
第II部 カナダとオーストラリアの散村・小都市群地域
第14章 カナダの核心地域としての南オンタリオ
(田林 明)
1 カナダの中の商オンタリオ
2 南オンタリオの性格
第15章 カナダ、南オンタリオにおける混合農業の変容
―一G農場の20年 (田林 明)
1 南オンタリオ農業の地位と事例農場
2 G農場における農業経営の変化
3 南オンタリオ農業地域の変化
まとめ
第16章 カナダにおける中心集落の衰退と再生
―一1700年から2001年まで (フレッド・ダムス)
1 カナダの開発と中心集落の発展
2 中心集落の衰退と再生
3 ソーンバリーの事例
まとめ
第17章 オーストラリアの散村・小都市群地域 (金田章裕)
1 自然環境と農牧業の類型
2 散村・小都市群地域の成立と変遷
3 散村・小都市群地域の動向
第18章 オーストラリア・ビクトリア州の小都市群 (伊藤 悟・藤井 正)
1 LGA区分によるビクトリア州の地域特性
2 中心地群の分析
3 ホーシャム中心部における土地利用調査
まとめ
終 章 散村・小都市群地域の動態と構造 (金田章裕)
1 散村の動態と特性
2 小都市群の動態と特性
3 大都市圏・地方中核都市と散村・小都市群地域
4 散村・小都市群地域の位置づけ
索 引