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文学と視覚芸術のあいだ

吉田 城 編著

A5上製・283頁

ISBN: 9784876984305

発行年月: 2002/03

  • 本体: 3,000円(税込 3,300円
  • 在庫なし
 
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内容

文学と芸術のインタラクティヴな関連性はますます強くなっている。西欧は、とりわけルネサンス以降にその強固な伝統をもつ。ルーベンスとアンドロメダ説話、プルーストとゴシック建築、マラルメとナビ派、ナボコフと共感覚——ここでは、決して抽象論に陥ることなく、あくまでも実証的にその豊かな照応関係を解き明かす。

目次

まえがき

マルセル.プルーストと中世芸術の出会いラスキンに学んだもの 吉田 城
1 プルーストと中世芸術
2 フランスにおけるゴシック芸術その興隆と衰退
3 ロベール・ドニフ・シズランヌ『ラスキンと美の宗教』——プルーストによる教会芸術の発見①
4 ラスキン『建築の七灯』および「ゴシックの特質」——プルーストによる教会芸術の発見②
むすび

マラルメ、ゴーギャン、ナビ派  柏倉康夫
オルセー美術館での記念展
1 マラルメと印象派
2 ポール、ゴーギャン
3 マラルメとナビ派の交流

ルーベンスと「ペルセウスとアンドロメダ」寓意・彫刻・自然  中村俊春
1 「肉」の画家、あるいは知的で教養ある画家としてのルーベンス
2 ルーベンスの家の装飾と見過ごされてきた壁画岬
3 絵画のイリュージョン効果
4 絵画芸術の寓意
5 アンドロメダの裸体
6 ティツィアーノの女性と古代彫刻

聖セバスチアンの殉教のエロティスム ダヌンツィオ、モンテスキウ、プルースト 吉田 城
1 プルーストとマンテーニャの「聖セバスチアン」
2 『失われた時を求めて』と聖セバスチアン
3 ダヌンツィオの戯曲『聖セバスチアンの殉教』
4 ダヌンツィオは聖人伝をどのように解釈したか
5 聖史劇『聖セバスチアンの殉教』の上演をめぐって
6 モンテスキウの「記憶の美術館」——聖セバスチアンの図像学
7 アンリ・ゲオンとプルースト——少年愛の確執
8 むすび——ルグランダン再論

静止の中の運動——ウラジーミル・ナボコフと現代芸術 若島 正
1 ナボコフの位置づけの困難さ
2 風景の申のダイナミズム
3 「共感覚」と現代芸術
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