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ヨーロッパ統合の理念と軌跡

紀平 英作 編

A5上製・436頁

ISBN: 9784876986262

発行年月: 2004/03

  • 本体: 4,500円(税込 4,950円
  • 在庫あり
 
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内容

1950年代に始まったヨーロッパ統合の動きは、ユーロの導入を機に一段と進展の度合いが高まったかに見える。この現代における「国家」統合という試みは、まさに新しい歴史的画期ではあるが、ヨーロッパ統合の「理念」そのものには幾多の淵源があった。本書は、それを古代ローマにまで遡り、統合の歴史的要因を探ろうとする。

プロフィール

紀平英作(きひら えいさく)

京都大学大学院文学研究科教授
1946年 東京都生まれ。
1969年 京都大学文学部史学科卒業。
1972年 京都大学大学院文学研究科博士課程現代史学専攻退学。
1983年 京都大学文学部助手を経て、同助教授。
1996年 京都大学文学部助教授を経て現職。

主な著書
『ニューディール政治秩序の形成過程の研究』(京都大学学術出版会、1993)
『パクス・アメリカーナへの道』(山川出版社、1996)
『歴史としての核時代』(山川出版社、1998)
『帝国と市民』(編著、山川出版社、2003)

【執筆者一覧】
 柏倉 康夫(かしわくら やすお) 放送大学教授/二十世紀研究
 紀平 英作(きひら えいさく)  京都大学大学院文学研究科教授/現代史
 小山  哲(こやま さとし)   京都大学大学院文学研究科助教授/ポーランド史
 島田 眞杉(しまだ ますぎ)   京都大学大学院人間・環境学研究科教授/アメリカ現代史
 服部 春彦(はっとり はるひこ) 京都橘女子大学文学部教授/フランス近代史
 服部 良久(はっとり よしひさ) 京都大学大学院文学研究科教授/ドイツ中世史
 南川 高志(みなみかわ たかし) 京都大学大学院文学研究科教授/古代ローマ史
 安江 則子(やすえ のりこ)   立命館大学政策科学部教授/国際機構・EC研究

目次

序論にかえて
敗戦ドイツにとってのヨーロッパ統合
  ――二〇世紀ヨーロッパ統合をみる一つの視点(紀平英作)

第1部 ヨーロッパの基層

第1章 ヨーロッパ統合と古代ローマ帝国(南川高志)

第2部 歴史にみるヨーロッパ

第2章 中世後期の「都市ベルト」地域における都市と国家
     ――比較地域史のこころみ(服部良久)
第3章 トポスとしてのサルマチア
     ――ポーランド史におけるヨーロッパ的アイデンティティ(小山 哲)
第4章 ナポレオンのヨーロッパ統合
     ――「大陸体制」の夢と現実(服部春彦)

第3部 ヨーロッパ統合の起点

第5章 西ドイツ成立への道
     ――アメリカの対ドイツ占領政策に沿って(紀平英作)
第6章 戦後フランス外交の転換過程
     ――シューマン・プランが目指したヨーロッパ統合の意味(紀平英作)
第7章 マーシャル・プランと「生産性の政治
     ――西欧統合と経済再建の過程におけるモデルとしてのアメリカ(島田眞杉)
第8章 欧州統合における政党の役割
     ――欧州レベルの政党と加盟国政党の相互関係を中心に(安江則子)
第9章 EU通貨統合と独仏の政治的思想(柏倉康夫)

  年表 ヨーロッパ統合の軌跡、一九四五-二〇〇三
  索 引
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